旦那の行動は早かった。すぐに九州に行くと言う。11ヶ月の仔犬(?)はブリーダーさんのもとで育っているが、私自身は、躾のされないままの11ヶ月の子が我が家に来たら、相当苦労するのではないか、と危ぶんでいた。けれど、「泣く子に勝てぬ」のことわざどおり、旦那が必死でタローの血縁の子を探しているので、「あんたがそうしたいなら、そうしてよ」と返事をした。
オースティンという呼び名のついているその11ヶ月の子は、写真で見ると内気そうな子だった。旦那は九州へ飛行機で行き、その日の夜、名古屋にオースティンを連れてまた飛んで帰ってきた。私は車で空港へ迎えに行き、ご対面となった。体つきが小さく、毛並みは非常にやわらかく、毛ぶきも美しかった。そして旦那以外に頼れる者がいない、という感じで、旦那の後ばかりついてまわる。間違いなくしつけはされておらず、女の子のハナちゃんに加えて、このオースティンにも一緒に暮らすことを教えることが必要そうだった。ブリーダーさんのところではイヌたちはみんな大きな小屋のなかでバリケンがいくつも並べられて多頭で暮らしていたそうだ。
旦那の喜びようは、タローの死であれだけ落ち込んでいたあとだったので、こちらも嬉しかった。オースティンは必死で旦那のあとをついてくる。このヒトについていかないと大変なことになる、とでも言うように旦那がいないとヒンヒンと騒いだ。うちの暮らしに少しずつ慣れていくように家のなかにイヌ部屋を用意して、ハナちゃんのとなりにもう一つバリケンを置いた。
九州でのオースティンの顔。心なしか、つまらなそうにも見える
そして我が家に来たオースティン。表情が明るくなったような。。
我が家でのオーちゃんは、走る、走る。イヌ部屋から外の庭への出入り口を作った。下は出動風景。