耳血腫というのは、ご存知だろうか。私はオースティンがなるまで聞いたこともなかった。
耳のなかのわずか本当に小さな内出血が、どこかにぶつかるなりして始まると、
そこに水が溜まり、耳がふくらんでくる。
去年のちょうど今頃、オーちゃんの顔が変だと思い、耳を触ったら、明らかにそこに水が。。耳血腫という病気は病気なんだけど悪化していくものではないそうで、
ただ、耳にたまる水だけは注射の針で抜いてやらないといけない。
耳は、軟骨の両側に耳の皮が張っており、その耳の皮膚と軟骨のあいだに水がたまるってことらしい。耳の水を抜き続ければ1ヶ月半ほどでおさまるそうだけど、耳がしわしわになるそうだ。
でも気になるらしく、首を振りつづける。首を振ると、水がさらにたまる。かわいそうなのだ。
そこで手術で麻酔して、軟骨から離れた耳の皮膚を糸で縫い合わせる手術というのが
ある。もしくはまるでロールパンを作るときのように、耳に棒を入れてくるくると巻いていじらないようにさせる方法もあるそうだ。
うちは縫い合わせる手術を選んだ。
ほかの子たちと違い、オーちゃんの場合、当時は旦那がいないとだめだった。それから一年たった今ではオーちゃんは、もちろん私だけでも対応できるほどなついているけど、去年はまだまだ旦那にのみ、ひたすらついていく感じの子だった。
手術をうけるまで毎晩、地元の近所の獣医さんに通って、オーちゃんの耳の水を抜いてもらい、獣医さんが不在のときには、夫婦で注射針でオーちゃんの水を抜いた。オーちゃんは一生懸命、がまんをし、お利口さんだった。ようやく夫婦ふたりで会社の定休日に、獣医さんにオースティンの手術に連れて行った。
手術後、迎えにいったら、麻酔からさめかけたオースティンがふらふらしながらシッポを振って必死に私たちに近づいてきて、思わず泣いてしまった。オーちゃんはもっと泣きたかったにちがいない。エリザベスカラーをつけて、オーちゃんは我が家に戻ってきた。
手術が終われば耳はちゃんときれいになおっている。
耳の手術なんて、、。思ってもいないところでこんなことも起きます。